社内SEゆうきの徒然日記

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BitLocker と BitLocker to go と ハードウェア暗号化USB の違いは?

www.partitionwizard.jp

普通のBitLocker / BitLocker to go / 普通の暗号化USBメモリとの違い

 

(普通の)BitLocker

   ・内蔵SSD/HDDのみに使用

 ・パーテーションを切ることも可能

  USB接続スティック型SSDでも利用可能

 (USBメモリは利用不可。もちろんパーテーション切ることも不可)

 ・条件を満たせばWindows HomeEditionでも使用可。

 (というより勝手に暗号化される汗)

Windows Homeでも「BitLocker」が有効になっている場合がある!対処法まとめ-ふくしまクラウド

 

BitLocker to go

    ・USBメモリ/外付けSSSD USB/スティック型SSD など外部デバイスのみ暗号化

   (内臓ストレージは対象外)

    ・Windows professional Editionのみ使用可

 

ハードウェア暗号化USB

       ・USBメモリ/外付けSSSD USB/スティック型SSD など外部デバイスのみ暗号化

    ・Windows pro 、home/Mac で使用可能(製品により対応OSは異なる)

 

Proffesional Editionは法人等で多く導入されているOSです。

意識していない人も少なくないと思いますが、オフィスにあるパソコンは大体こちらが使われています。逆に家庭用パソコンでは、8割方Home Editionが入っています。

前は、proとhomeの大きな違いは、ActiveDirectoryに入れるかどうかの違いで、個人用ではproを使うメリットはほとんどありませんでした。

でも、BitLocker to go機能が使えるというこの一点だけで、家庭用パソコンでもproを選ぶ価値があるんじゃないか、と思っています。

ハードウェア暗号化USBは、windowsだけでなく、様々なOSで使用できるように暗号化機能自体がUSBメモリに組み込まれています。

ハードウェア暗号化USBは具体的にはこういうものです。

バッファロー

RUF3-HSL4G / RUF3-HSL8G  / RUF3-HSL16G / RUF3-HSL32G

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00I5870XE/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o07_s00?ie=UTF8&th=1

 


ちなみに、私個人はこの製品が一番おすすめです。Win11リリース前に発売された製品なので、Win11とは書かれていませんが、普通に動きます。

 

理由としてはバッファローは信頼性が高いメーカーであるというのに加え、パスワードを10回連続で間違えると中のデータが自動的に消えるという機能が付いています。

他の製品は、回数制限がない または 回数制限100回というものがほとんどです。

機密データ、個人情報入りUSBメモリを落としてしまっても、まず大丈夫です。

データが漏洩する可能性は極めて低いと思います。

 

パスワードは、コンピュータでぐるぐる回して自動的に入れることもできるので、回数制限がないといつか破られる可能性もあります。

 

あと混同しやすいのは、ハードウェア暗号化USBでなく、暗号化はしないけど、アクセスする際は、パスワードを要求するものがあります。

こういった製品は安いので一見お得に見えます。通常ではデータアクセスはむつかしいですが、USBメモリを分解して中の半導体メモリを取り出して、ゴニョゴニョするとデータを読み出せてしまいます。

手間はかかるのでそこまでやる人は少ないかもしれませんが、機密情報とか手に入れるためには手間は惜しまない、という人はやらないとは言い切れません。

簡易セキュリティくらいに思ったほうがいいかもしれません。

 

普通のUSBメモリに暗号化ソフトが付いているものもありますが、ほとんどファイル移動すれば自動的に暗号化されるのではなく、いちいち主導でやらなければならないので、組織などで、これ使ってください!と指示しても1-2割くらいは面倒くさがってしません。

だから、自動的にすべきです。

 

 

すごいややこしい違いですが、この3つを説明しました。

用途、コスト、使用OSなどを考えて選んでください。

Windows限定なら、BitLocker to goがおすすめで、Win/Mac両対応ならハードウェア暗号化USBがおすすめです。

 

他にも組織内で導入しているセキュリティソフトによっては、これ以外でも暗号化することは可能です。

 

また、Bit Locker to go ならActiveDirectoryを導入していれば、グループポリシーで専用Organization Unitに突っ込めば使用を強制することも可能です。

USBメモリを全面禁止している組織もあると思いますが、そこまでやらずともグループポリシーでこれも選択肢です。

もっともが外部ストレージ使用禁止するか、暗号化USBのみ許可するかは業務次第なので、どちらがいいかは言うことできないです。

ケースバイケース

 

個人的にはこのようなルールかな。。。。

 

原則外部ストレージ使用禁止。

ただし、業務上やむを得ないケースは暗号化USBを「特例」として所属部署上長承認を前提として申請ベースで使用許可。暗号化USB以外は絶対使用禁止

暗号化USB許可する場合は、ADのグループポリシー使用推奨。

暗号化USBを特例で許可する場合は、個人や各部署に管理をゆだねるのではなく、

情報システム部が一括管理。個々のUSBメモリには一個づつ管理番号を振って、台帳を作りしっかり管理。

note.com

OUの操作って、難しいからこれができる会社は限られると思うけどね・・・

 

セキュリティ全般に言えることだけど、技術的なことだけでなく、運用ルールもしっかり考えておかないと、時間とともにグダグダになりがち。

利便性/現場の声無視して、セキュリティガチガチは簡単。

セキュリティと利便性は相反するようだけど、バランス考えて、落としどころ考えないと。。。

 

BitLocker to go の改良点をひとつあげれば、*回連続でパスワードを間違えれたらを中のデータが消えるという機能がないこと。

ここ有効/無効を回数任意で設定できるように改善してほしいな

 

あともう一つ、複雑なパスワードを管理者側が「任意」で強制させられるようにしてほしいな

覚えやすくて強度の高い安全なパスワードの作り方【アイデア/ルール】

 >マイクロソフトさん

 

 

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