この先、AI+ロボットが来る予感
別にロボットは2足歩行 人間型とは限らない・・・(むしろそれにとらわれない方がいいのかも)
【衝撃】ホンダASIMO開発中止の真相!AI時代に"なぜ"撤退を決断したのか
ASIMOの終焉と開発終了の経緯
ホンダの象徴的なヒューマノイドロボット「ASIMO」は、2018年に開発が正式に終了し、2022年3月31日をもって最後の実演を終えました12。1986年から始まった約30年以上に及ぶロボット開発の歴史に幕が下ろされたのです1。
ASIMOは2000年の初代発表以来、世界初の本格的な二足歩行ロボットとして技術革新を牽引してきました1。最新型では身長130cm、重量48kgで、時速9kmでの走行が可能な高度な運動能力を持っていました13。
開発終了の主な理由
天文学的な開発コストの負担
ASIMOの開発終了の最大の要因は、天文学的な開発コストの問題でした4。一体あたりの製造コストは約250万ドル(約2億5千万円)に達し、実用化には程遠い価格設定となっていました5。ホンダは長年にわたって多額の研究開発費を投じてきましたが、商業的な成功への道筋が見えない状況が続いていました4。
実用化への技術的課題
ホンダの研究により、完全自律型の2足歩行ロボットの実現には長期的な研究開発だけでなく、社会的なコンセンサスや法整備も必要であることが判明しました6。ASIMOの総歩行距離は7,907km、3,326万歩以上に達しましたが、人の生活空間での安全性担保には多くの課題が残されていました6。
市場競争の激化
ボストン・ダイナミクスやソニーなど競合企業の台頭により、ヒューマノイドロボット市場の競争が激化しました4。特にボストン・ダイナミクスの高い運動性能を持つロボットの登場は、ホンダの開発戦略見直しのきっかけとなりました4。
戦略転換:実用的なロボット技術への移行
Honda Roboticsの新方針
ホンダは「人の役に立つロボットをより早く世に出す」という目標のもと、多様な能力を持つ2足歩行ロボット1体ですべてをサポートすることにこだわらず、個別の機能を持ったさまざまなロボットで人の役に立つという新しいアプローチに転換しました6。
実用化された技術応用製品
ASIMOで培った技術は、より実用的な製品に応用されています:
アバターロボットへの進化
2030年代実用化を目指す新技術
ホンダは2021年9月にHondaアバターロボットの開発を発表し、2030年代の実用化を目指しています89。このアバターロボットは、ASIMOで培った技術を基盤として、時間や空間の制約に縛られず、バーチャルに自己能力を拡張するコンセプトで開発されています9。
AI技術との融合
アバターロボットの核となる技術は:
ASIMOの名前が復活:EV分野での新展開
2025年1月、ホンダはASIMOの名称をEV(電気自動車)のソフトウェア「ASIMO OS」として復活させると発表しました1112。2026年から北米で販売するEVに搭載され、自動運転などの制御を担う司令塔として、ASIMOで培ったロボティクス技術が次世代車開発に活用されます11。
AI時代におけるロボット技術の可能性
技術革新の継続
ホンダは完全にロボット事業から撤退したわけではありません2。**「ASIMOという名称になるかは分からないが、ヒューマノイドロボの開発は続ける」**と明言しており、AI技術の進歩と組み合わせた新たな技術革新への取り組みを継続しています13。
宇宙分野への展開
2025年には、アストロスケールと共同で宇宙空間での人工衛星給油システムの開発も発表し、宇宙空間でのロボティクス活用という新たな分野への展開も図っています14。
まとめ
ホンダがASIMOの開発を終了した理由は、単純な「撤退」ではなく、より実用的で早期に社会貢献できるロボット技術への戦略転換でした。天文学的なコストと技術的課題を抱えた人型ロボットから、個別機能に特化したロボット群への移行により、AI時代に適した新たな技術革新の道を選択したのです236。
ASIMOで培った技術は消失することなく、アバターロボット、EV技術、宇宙分野など、より幅広い領域で活用され続けており、ホンダのロボティクス技術は新たな段階へと進化を遂げています1189。